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デフレとTCO

2009-11-16 18:32:50

日銀や政府機関はあまり認めたがらないようですが、リーマンショック以来、景気の悪化した日本において、「デフレ」(物価が継続的に下落する)が蔓延している事は明らかであると思います。

確かに安いものが良い...もっと言えば「安ければ良い」という概念が至るところで感じられます。コンシューマの立場としてはある意味仕方ない部分もあるかと思いますが、ビジネスの場面でも多く見られる為に困っている会社様も多いのではないでしょうか?。 私どものビジネスにおいても例外ではありません。

ただ、このデフレによる価格競争の激化で、安いものを見つけるのは比較的容易な事かもしれませんが、購買時や投資の理想としての「安くて良いもの」を見つけだすのは、決して簡単な事ではないと思います。
ある意味、「安ければ良い」としてしまっている事は、「安くて良いもの」を探す事ができない人の言い訳であるようにも思えます。

そこで、IT分野のコストの概念として、「TCO(total cost of ownership)」という概念があります。これは、コンピュータ・システムの導入、維持・管理などに掛かる総経費を表す指標のこと。その総費用そのもののことを指す場合もある。米国の調査会社、ガートナーグループが提唱したものです。
つまりはイニシャルコストだけでなく、維持・運用などのランニングコストや廃棄時の諸費用なども含めたトータル的なコスト指標で判断しなさいという事ですが、賢い企業様なら既にこういった指標で判断基準を設けているところも多く見られます。予期せぬトラブルや見込み違いが出る場合もありますので、なかなか完全なコスト試算は難しいかもしれませんが、こういったものの見方は非常に大事だと思います。

先日、ある中小中堅規模の企業様において、こんな事がありました。
3拠点間のVPNの拠点追加の案件だったのですが、現状はADSLの回線でしかも6年以上前のルーターでVPNのネゴシエーションもDESで構築されており、拠点の追加が目的でしたが、現状の回線スピードにも満足されていませんでした。
そこで私どもは、回線速度は光ファイバーで高速化し、コスト的にボトルネックになっていた固定IPの部分の費用をVPNのメインモードをアグレッシヴモードにする事で抑えて、ルーターを現行機種の高性能なものにする事を提案しました。
すると、やはりルーターや導入費用のイニシャルコストが問題になりました。

しかし、私どもは回線費用なども含めた3年間のコスト試算をさせて頂いて、そちらのプランの方が総額では、現状より70万円以上のコストダウンができる事をご提示しまして、それで十分ルーターなどのイニシャルコストも相殺できますので、快諾を頂きました。
このように中小零細企業様でも、TCOで判断して頂ければ十分グレードアップできる上に、逆にコストダウンにもなる事をご理解頂けて何よりでした。

では、大手企業様ではこういったTCOでのコスト判断ができているかと言えば、必ずしもそうではありません。
春先に実際にあった話しですが、大手企業様のあるシステムのミドルウェア的な部分を私どもで開発させて頂いた経緯と過去にHPのProLiantサーバーを私どもからご購入頂いている事もあって、サーバーの見積依頼を頂きました。但し、国産メーカー様のパッケージが稼働する事が前提条件でしたので、所謂は当て馬の見積りであると察知して、HPには特価申請なども行わずに、ごく一般的な仕切りでの概算見積りにしておきました。(但し、サポート費用などは含まれています。)
そうしたところ、この担当者はニヤニヤしながら、「やっぱウチはイニシャルコスト重視だから...」と予想どおりのアホ発言全開でした。結果的にはそのまま国産メーカーさんで導入が決まったようですが、後にその国産メーカーの担当者様と別件で話す事があって聞いてみたところ、「殆ど値引き交渉らしきものも無くてごっつあんでした...。」との事でした。ましてやサーバーの保守費用などは毎月支払いでイニシャルコストには含まれていなかったそうです。(国産メーカーにはそのような見積が多いのですが...)

つまりは、この大手企業の担当者はTCO試算どころか、あいみつによる価格交渉もかたちだけで、まともにできてもいなかった訳です。
本人は、こういったプロセスの中で「安くて良いもの」を見出したようなマヌケな顔していますが、あまりのレベルの低さに呆れてしまいますね。
こんな管理者は、IT資産やシステムのコスト以前に、そいつの人件費が最も腐ったコストである事を上司や会社が気が付くべきですが、逆に大手企業様ではうまく隠蔽されてしまい、今日も平然とマヌケな顔して仕事しているバカのコストがなかなか削減できないのです。

こうなると高いだ安いだTCOだと記述している自分までアホらしくなってきましたので、ここまでにしておきます。

Eat 'Em And Smile  by  David Lee Roth(1986)

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